『木曽馬とともに』伊藤正起 平成十二年二刷 開田村発行
・木曽馬の起源 弥生から古墳時代に朝鮮半島から導入されたタルバン系高原馬の血統の馬。
・木曽馬の成立 『和漢三才図会』に「安閑天皇二年(五三二)、馬を科野国望月牧霧原 牧に放ちいささか馬に乏しからず」とある。霧原牧は旧木曽神坂湯舟沢と考えられている。・木曽馬の病気 腺疫(ナイラ)予防の血清注射なし。漢方薬で治療。被害は少ない。破傷 風、日本脳炎がわずかに出た。寒冷による消化不良・疝痛を「凍み腹」と称した。伝染性貧 血は大正末から昭和初期に流行し、昭和四年に伝染性貧血常在地として検査指定地域とな る。
・馬の弔い 各集落毎に馬頭観音が建てられ馬の埋葬場所が決められていた。警察官立合 で八人から十人で運び丁重に埋葬し、弔いをした。
明治維新の頃,日本にはまだ獣医の制度はありません.この頃は馬の療治は武士の身分の「馬医」が行っていました.やがて,軍隊が洋式化され,革靴,羊毛服,牛肉缶詰が大量に必要となると,馬医は獣医と名称を変え,資格も国家試験免状となります.日本の獣医術や獣医学は主に軍馬の治療と軍人の食料(牛)・衣服(羊)のために発達しました.軍犬や軍鳩が研究の対象となるのは,ずっと後の事です.
0 件のコメント:
コメントを投稿