明治維新の頃,日本にはまだ獣医の制度はありません.この頃は馬の療治は武士の身分の「馬医」が行っていました.やがて,軍隊が洋式化され,革靴,羊毛服,牛肉缶詰が大量に必要となると,馬医は獣医と名称を変え,資格も国家試験免状となります.日本の獣医術や獣医学は主に軍馬の治療と軍人の食料(牛)・衣服(羊)のために発達しました.軍犬や軍鳩が研究の対象となるのは,ずっと後の事です.

2010年12月10日金曜日

天然記念物・見島牛産地

指定年月日 昭和三年九月二十日 指定地 阿武郡見島村 昭和二年六月,内務省史蹟名勝天然記念物調査委員・理学博士渡瀬庄三郎が現地調査.岩根史蹟名勝天然記念物考査員の執筆する「山口県史蹟名勝天然記念物の概要」昭和八年山口県発行非売品では,『見島牛の沿革明らかならざれども,往古亜細亜大陸に広く分布せし牛が朝鮮を経て我国に渡来し・・・』とある.指定の理由は報告されていない.昭和五十年の「獣医畜産新報」に研究論文がある.

0 件のコメント:

コメントを投稿