明治維新の頃,日本にはまだ獣医の制度はありません.この頃は馬の療治は武士の身分の「馬医」が行っていました.やがて,軍隊が洋式化され,革靴,羊毛服,牛肉缶詰が大量に必要となると,馬医は獣医と名称を変え,資格も国家試験免状となります.日本の獣医術や獣医学は主に軍馬の治療と軍人の食料(牛)・衣服(羊)のために発達しました.軍犬や軍鳩が研究の対象となるのは,ずっと後の事です.

2010年7月3日土曜日

山口県における獣医師の養成


山口県立農業学校での獣医師の養成
明治十八年開校.獣医科191人,獣医畜産科522人,第二部獣医科111人,合計824
第二部獣医科の制度は日中戦争中の昭和十四年の四月に獣医師不足を補う制度として設けられた.(獣医師試験規則) 山口高等獣医学校は昭和十八年一月の勅令三九号の専門学校令によって設立されたもので,第二部獣医科とは法的根拠を異にする.第二部獣医科は昭和十八年に廃止,山口高等獣医学校は昭和十九年に小郡に創立され,二十年に山口獣医畜産専門学校と改称,下関市長府に移転し山口大学農学部の前身となった.

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