獣医学・獣医術の歴史データーベース

明治維新の頃,日本にはまだ獣医の制度はありません.この頃は馬の療治は武士の身分の「馬医」が行っていました.やがて,軍隊が洋式化され,革靴,羊毛服,牛肉缶詰が大量に必要となると,馬医は獣医と名称を変え,資格も国家試験免状となります.日本の獣医術や獣医学は主に軍馬の治療と軍人の食料(牛)・衣服(羊)のために発達しました.軍犬や軍鳩が研究の対象となるのは,ずっと後の事です.

2025年8月20日水曜日

狂犬病の記録映画

https://www.youtube.com/watch?v=vKN9OGIzG4I&list=PLxk6s2z_19zo2C5io-ZTE7feZIwgiRGMZ

学会の抄録・本文画像

犬バベシア症治療薬・ガナゼックの副作用等に関する「山口獣医学会」「中国地区連合獣医学会」の講演抄録

英文抄録・From 1973 to 1992, the authors gave lectures at the Yamaguchi Prefectural Veterinary Medical Society and the Chugoku District United Veterinarians’Conference on the side effects of GANASEC, a drug used to treat canine babesiosis. However, as these lecture abstracts cannot be found on the Internet, they are posted here as a material. キーワード・犬バベシア症 資料 犬のバベシア症治療薬 ジミナゼン.ジアセチュレート(GANASEG)の副作用等の学会報告                               周南支部 橋本元秀 著者らは表記の件について1973年から1992年に「山口県獣医学会」、「中国地区連合獣医師大会」で講演報告した。これらの講演抄録はインターネットでは検索できないため、報告年・演題・演者等を資料として報告し、記録するものである. 講演抄録の記載方法は「山口県獣医雑誌投稿規定」の引用文献・和文:雑誌に依った。                    橋本元秀・柴田照志・白水完治:犬ピロプラズマ症に対するGANASEGの中毒について(第1報).第12回山口県獣医学会講演抄録:15.1973. 橋本元秀・柴田照志・白水完治:犬ピロプラズマ症に対するGANASEGの中毒について(第1報).第18回中国地区連合獣医師大会プログラム・講演抄録:16.1974. 橋本元秀・三浦照美:犬バベシア症治療剤ガナゼックの副作用に関する研究,副腎皮質ホルモンによる副作用発現防止について.第20回山口県獣医学会講演抄録:11.1981. 橋本元秀・大竹哲也・佐藤浩喜・杉山容子・白水完治:犬のバベシア症に於けるジミナゼン.ジアセチュレート(G)の使用量について.第31回山口県獣医学会講演抄録:3.1992.

2021年11月1日月曜日

広辞苑にも誤りはある。見島牛

 広辞苑第七版の発行は二千十八年一月十二日で発行所は東京都千代田区一ツ橋二-五-五の株式会社岩波書店である。非常に有名な辞典でだれもが嘘はあるまいと信じている書物である。しかし、この辞典の2803頁三段末から四段始めに次の記載がある。『みしまうし[見島牛]山口県萩市見島に産する日本在来の牛。平均体高一・三メートルと小型で、和牛の原型と言う。天然記念物。』

三国志の倭人伝にある通り日本には在来牛はいない!しかも天然記念物に指定されたのは「見島牛の産地」で、牛そのものではない。

あまりに酷いので知り合いの山口県畜産課や萩の観光協会や博物館クラスの公共機関にはそれとなく注意しておいたが、新聞記事にグルメ探訪ブログになるとあまりの数になるので注意する方が馬鹿らしくなる。

編者の新村出氏にGメールを出そうと思うのだけれどアドレスがないのでよわっている。岩波書店の広辞苑編集部には電話があるのだが、高い電話料金を払うのは貧乏な年金生活者には到底無理なので見なかった事にして、黙っておく事にする・・・

2019年10月18日金曜日

獅子身中の虫と獅子心中の虫

獅子と呼ぶ肉食獣の体内に寄生する寄生虫は全て獅子身中の虫。肉食獣の心臓に寄生する寄生虫は獅子心中の虫で、線虫類の犬糸状虫、心臓糸状虫また剛強糸状虫。学名Dirofilaria immitis
他の線虫類の寄生はまだ報告を見ない。心臓内に寄生して、血液の循環障害を惹き起すので他の獅子身中の虫よりタチが悪い。余談になるが獣もシシと読み、牛にもタチと称する病がある。ネット上の辞典にあまりにもひどい記述があるので犬糸状虫症予防薬開発者の一人として釘を刺す次第。犬糸状虫症の最初の報告は駒場農学校・ヨハネスルードヴッヒヤンソン門下の青山敬一が「医事新聞」だったと記憶している。獣医師は自分の目で見たから嘘はつかないが、見たことのない者はお釈迦様が見たと言って嘘をつき、ネットに投稿するから笑い物になる。あの岩波の「広辞苑」でさえ見島牛を天然記念物とするから、馬鹿も休み休み言え!となる・・・獅子身中の虫の代表は線虫類の犬小回虫で学名にはライオンの回虫と記してある。

2018年7月15日日曜日

昭和十八年 江本修の「獣医学発達史」


昭和14年8月30日稿とあるからそれ以前に刊行されたものを参考にしている。参考文献は田熊秀の「日本獣医学史」昭和十一年と考えられる。

2018年4月23日月曜日

日本家畜売買法・佐藤清明

著者の佐藤清明は明治十八年七月に駒場農学校を卒業。同期が時重初熊、廣澤辯二に生駒藤太郎とある。書誌的にはどのように扱うか苦しむ書物である。用紙は上等で昭和十八年の雑誌よりはるかに保存状態が良好である。